子持ちで正社員保育士は限界?大変と言われる理由と両立しやすくする工夫・対策
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#保育士の働き方
作成日 2015/11/06
更新日 2026/09/24
子持ちで正社員保育士は限界?大変と言われる理由と両立しやすくする工夫・対策

正社員の保育士として働きながら子育てをしていると、「このままで続けられるのかな」と不安になる瞬間はありませんか?
早番・遅番のシフトに、勤務時間内に終わらない書類仕事。子持ちの正社員保育士が「限界」を感じやすいのには、はっきりとした理由があります。
このコラムでは、両立が大変と言われる理由と、負担を軽くするための工夫・対策を、職場選びや働き方の見直しまで含めてご紹介します。
| 目次 |
|---|
ママさん保育士はフルタイムで働きにくい?
保育士の皆様の就職サポートを行っている当社においても、
幼いお子様がいてフルタイムをご希望される方は少ないと感じています。
お子様がいる方はフルタイムや週5日というご希望ではなく、週3日など日中で短時間や扶養内などパートタイムのご希望を多く伺います。
特に乳幼児期や小学校低学年のお子様がいる場合、お子様が通園・通学されている間の
9時から14時や15時までの勤務を望まれる方が多いです。
一方で保育の正社員求人は、朝から夜の間でシフト制という求人が多いです。
最近は保育現場と求職者のニーズから〈限定正社員〉などと呼ばれている時間固定の正社員の求人もございます。
とはいえ、時間固定の正社員の募集は、まだ求人数としては多くありません。
求人側の課題もありますが、保育施設でフルタイムの就業する上では、
お子様を預けられる保育環境の整備にも課題が残っていると考えられます。

子持ち正社員保育士の前に立ちはだかる主な壁・悩み
子持ちの正社員保育士がきついと感じるのは、仕事・子育て・気持ちの面で壁が重なりやすいからです。どれか一つなら乗り切れても、同時にのしかかると心身の余裕がなくなってしまいます。現場でよく聞く悩みを、面ごとに見ていきましょう。
仕事面の壁:不規則なシフトと業務の負担による疲労
いちばん大きな壁は、シフト勤務と業務量の多さです。7時台からの早番や19時近くまでの遅番があり、わが子の送迎時間と合わずに手配に悩むことも。連絡帳や指導計画などの書類、行事の準備も勤務時間内に終わらず、残業や持ち帰り仕事になりがちです。これでは疲れがたまるのも無理はありません。
子育て面の壁:子どもの急な体調不良による欠勤・早退への罪悪感
子どもの急な発熱で呼び出されたとき、真っ先に浮かぶのは「クラスに迷惑をかけてしまう」という罪悪感ではないでしょうか。担任なら保育の途中でクラスを抜けることになり、残った職員がやりくりしてくれるとわかっているからこそ、申し訳なさが募ります。月に何度も続くと、職場に居づらさを感じる方も少なくありません。
精神面の壁:自分の子どもと過ごす時間が足りない悩み
保育士ならではの悩みが、自分の子どもとの時間が足りないというジレンマです。日中は園の子どもたちに愛情を注いでいるのに、家に帰ると夕食やお風呂、寝かしつけに追われ、わが子の話をゆっくり聞く余裕がない。「よその子にはあんなに丁寧に関わっているのに」と、自分を責めてしまう保育士さんは多いのです。
【実例】子持ち正社員保育士の過酷な1日のスケジュール
子持ちの正社員保育士の1日は、朝から夜まで息をつく暇がほとんどありません。2歳の子を預けて8時半〜17時半で働く保育士さんの1日を、よくある一例としてご紹介します。
| 時刻 | 過ごし方 |
|---|---|
| 5:45 | 起床。朝食の準備と洗濯 |
| 7:40 | 子どもを保育園へ送る |
| 8:30 | 出勤。登園の受け入れ |
| 12:00 | 給食の援助、午睡中に連絡帳や日誌を書く |
| 17:30 | 退勤(終わらない書類は持ち帰り) |
| 18:10 | 子どもをお迎え。帰宅して夕食づくり |
| 19:00 | 夕食・お風呂・寝かしつけ |
| 21:30 | 持ち帰りの書類、翌日の準備 |
| 23:00 | 就寝 |
お迎えから寝かしつけまでは時間との勝負。睡眠時間を削って帳尻を合わせている方も少なくありません。
負担を減らし両立しやすくする工夫・対策
転職しなくても、今の職場のまま負担を軽くする方法はあります。大切なのは、一人で全部こなそうとしないこと。家族や外部サービスの手を借り、家事や働き方を少しずつ見直すだけでも、毎日のゆとりは変わってきます。

周囲の協力:配偶者や両親と家事・送迎の分担を明確にする
まずは、配偶者や両親・祖父母と、家事や送迎の役割をはっきり決めておきましょう。「朝の送りは夫、お迎えは私」のように担当を具体的にすると、その都度お願いする気疲れが減ります。察してくれるのを待つより、シフト表を家族で共有して段取りを前もって話し合うほうが、実際のところうまく回ります。
外部の協力:病児保育や家事代行サービスを活用する
子どもの急な発熱に備えて、病児保育施設やファミリー・サポート・センター(ファミサポ)に登録しておくと安心です。ファミサポは、子育ての手助けを受けたい人と援助したい人が会員になって支え合う市区町村の事業で、送迎や開所時間前後の預かりを頼めます。事前登録が必要なことが多いので、困る前に準備しておくのがコツ。家事代行やベビーシッターをときどき頼むのも、心と体を休めるよい方法です。
家事の工夫:時短家電や食材宅配を導入し完璧を目指さない
家事は「完璧にやらなくていい」と割り切ってしまいましょう。ロボット掃除機や食洗機、ドラム式洗濯乾燥機などの時短家電は、毎日の手間を大きく減らしてくれます。下ごしらえ済みの食材が届く宅配サービスも便利です。床が少し散らかっていても、夕食がお惣菜の日があっても大丈夫。浮いた時間は、子どもとの会話や休息に回しましょう。
働き方の変更:職場に「時短勤務」「固定時間」「担任外」を相談する
今の勤務がどうしても厳しいなら、一人で悩まず園長や主任に相談してみましょう。候補は、時短勤務、早番・遅番を外す固定時間勤務、クラスを持たない担任外(フリー保育士)への配置転換などです。3歳未満の子どもを育てている場合、時短勤務は法律で認められた制度なので、遠慮はいりません。フリー保育士なら急な早退でもクラスへの影響が小さく、気持ちも楽になります。勤務体系は保育士の勤務時間・時短勤務の解説もご覧ください。
根本的な解決なら、育児に理解ある職場への転職も有効
工夫を重ねても負担が減らないなら、育児に理解のある職場へ移ることが根本的な解決になります。両立のしやすさは、個人の頑張り以上に園の体制で決まる部分が大きいからです。求人票や面接では、次のポイントを確かめてみてください。

保育士の配置人数に余裕がある(急な休みでもカバーし合える)
急な休みでも気兼ねしにくいのは、国の基準より多めに保育士を配置している園です。国は2024年度から、3歳児は子ども20人に保育士1人から15人に1人へ、4・5歳児は30人に1人から25人に1人へと配置基準を見直しました。基準ぎりぎりの園では一人抜けるだけで現場が回りませんが、余裕のある配置なら「お互い様」でカバーし合えます。
残業・持ち帰り仕事なしを掲げ、ICT化が進んでいる
残業や持ち帰り仕事をなくしたいなら、業務のICT化が進んでいるかを確認しましょう。連絡帳や指導計画をタブレットで作成できる園なら、書類仕事を勤務時間内に終えやすくなります。ただ、求人票に「残業なし」とあっても実態が伴うとは限りません。面接で「書類はいつ作成していますか」と具体的に聞くと、仕組みが本当に整っているかが見えてきます。
子育て世代の保育士が多く、両立への理解がある
子育て中の保育士が多い職場は、急な早退や休みにも理解が得られやすい傾向があります。同じ経験をしている仲間がいれば、「熱が出たならすぐ行ってあげて」と自然に声をかけ合えるものです。園見学では職員の年齢層や雰囲気を観察し、面接では「お子さんのいる職員はどのくらいいますか」と尋ねてみましょう。聞きにくい内情は、転職エージェントに確かめてもらう手もあります。
固定時間勤務や時短勤務、託児施設などの制度が整っている
子持ち向けの制度は、「あるかどうか」より「実際に使われているか」を見極めましょう。固定時間勤務や時短勤務が就業規則にあっても、利用者がほとんどいなければ使いにくいのが現実です。面接で利用者の人数や育休復帰後の働き方を聞いておくと安心です。職員向けの託児所や病児保育室を併設する法人なら、急病時の不安も減らせます。
フルタイムにこだわらない「働き方の変更」(パートや派遣)
正社員での両立がどうしても難しい時期は、パートや派遣に働き方を切り替えるのも一つの方法です。どちらも時間や曜日を決めやすく、残業や持ち帰り仕事が発生しにくいのが強みです。パートは扶養内など短時間でも働けますが、収入は正社員より下がりやすく、賞与がない場合もあります。派遣はパートより時給が高めの傾向があり、条件交渉も派遣会社に任せられる一方、契約更新がある点は知っておきましょう。保育士の雇用形態ごとの違いもあわせてご覧ください。
まとめ:自分と子どもを第一に、無理のない働き方を見つけよう
子持ちで正社員保育士として働くのは、決して楽なことではありません。それでも、子育ての経験がそのまま生きる保育士の仕事は、かけがえのないやりがいがあります。大切なのは、無理をしすぎないこと。周りに頼るのも、職場や働き方を変えるのも、自分と家族を守るための前向きな選択です。
「わたしの保育」では、正社員・パート・派遣など、ライフスタイルに合わせた働き方をご提案しています。両立に悩んだときは、お気軽にご相談ください。
- 参考資料
- ① こども家庭庁:保育提供体制の強化(職員配置基準の改善等)
- ② 厚生労働省:子育て援助活動支援事業(ファミリー・サポート・センター事業)の概要



