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コラム

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#保育士の働き方

作成日 2017/12/01

更新日 2021/04/24

何が必要?保育士の退職時に必要な書類と手続きについて



何らかの事情で退職する場合の辞意の伝え方についてはコチラの通りですが、退職日やその直前にも必要な手続きがあります。

退職後に迷惑をかけることがないように、漏れなくチェックしておきましょう。

目次

円満退職のメリット

円満な退職は職場側のメリットだけでなく自分自身を守るというメリットにもつながります。

退職までの人間関係をよくすることで、退職後も書類の不備などで連絡をとらなければいけない場合に連絡がとりやすかったり、引き継ぎがスムーズにすすんだり、なにより新たなスタートを気持ちよく始めることができるでしょう。

そのためにも退職する前に書類や手続きを完璧にこなして、自分のためにも円満な退職につなげましょう。

保育士の退職手続きの手順を確認

1.退職時期の検討

保育士さんの退職の時期として一番多いのは3月末(年度末)です。引き継ぎや人員体制の調整がしやすいため、職場や他の職員に迷惑がかかりにくい時期とも言えます。

しかし、体調不良などやむを得ない退職理由の場合は、必ずしも3月末に退職しなくてはいけないとは限りません。とはいっても運動会、発表会、などといった大きなイベントの前はできるだけ避けた方がいいでしょう。

職場と自分自身、双方が納得のできる退職時期を話し合うことも大切です。また、退職者がほかにいる場合は時期をずらすなどの配慮も必要です。

2.上司に退職の意思を伝える

退職時期と理由が決まったら、上司に退職の意思を伝えましょう。意思を伝える時期は民法で定められている二週間前では遅すぎます。できれば、2,3か月前に伝えるのが理想です。

いきなり園長や理事長に意志を伝えるのはトラブルの原因になりやすいので、まず直属の上司に一度相談をするようにしましょう。

退職理由はネガティブなものも多いかと思いますが、必ずしも全てを正直に話す必要はありません。「スキルアップのため」などできるだけ前向きで当たり障りのない理由だと、上司にも理解を得やすいでしょう。

3.業務の引継ぎ

業務の引き継ぎは退職が正式に認められ、職場に公表されてから行ないましょう。

担当業務の内容や役職によっても変わりますが、保育士さんの引き継ぎには1か月程かかることがほとんどです。よって、引き継ぎは余裕をもって行なうようにしましょう。

担当が通常の保育業務であっても、次のようなことを引き継ぐ必要があります。「児童・家庭の状況」「日々の保育内容」「備品の管理状況」「退職後に必要な業務」の主に4つの項目は書類にまとめて提出することが理想です。後任の方にできるだけわかりやすく伝えることを心掛けましょう。

4.お世話になった方への挨拶

退職に当たっての挨拶は、職場、保護者、子ども達など関わってきた方々全員に直接行なうようにしましょう。

とくに保護者や子ども達にとって担当の保育士が変わることはとても不安なことです。きちんと一か月前からあらかじめ挨拶をして、不安を残さない様に配慮しましょう。

職場によっては独自の慣例があることもあるので、その場合はそれに従いましょう。

5.退職手続きを行う

退職に伴って提出すべきなのは、退職届です。二週間前までに提出をしましょう。個人情報の取り扱いについて誓約書を書く場合もあります。

また、経費や交通費の清算は済んでいますか?お金のトラブルは避けたいので、しっかり確認をすることをおススメします。

備品や健康保険証などを返却し、離職票や源泉徴収票、雇用保険被保険者証、年金手帳などを受け取ります。今後のお仕事や生活にもかかわる部分なので、しっかりと返すものは返し、受け取るべきものは受け取りましょう。

退職時に返却するもの

1.保険証

ロッカーのカギや制服、名札など、就業先から借りているものはすべて返却します。また、就業先の健康保険に加入していた場合は退職に伴ってその資格を失効するので、健康保険証を返却する必要があります(退職の翌日以降は保険証を使用できません)。

もし、転職まである程度のブランクが空いてしまう、しばらくは仕事をしないという場合には、

  • 国民健康保険へ加入する
  • 家族の健康保険に加入する
  • 任意継続被保険者制度を利用する

このような手続きを忘れないようにしましょう。

任意継続被保険者制度は、退職などによって被保険者の資格を失った後も継続して被保険者になることができる制度です。

加入条件として、退職日までに被保険者期間が継続して2か月以上あること、退職日の翌日から20日以内に加入手続きを行うこと(郵送の場合は必着)が、定められています。

2.社員証・IDカード

保育園や職場の社員や職員である証明等は返却します。

退職後に悪用されてしまうことも懸念されるため、しっかり返却し不要なトラブルは避けましょう。

3.通勤定期券

詳しいことは就業規則に則って保育園側と話す必要がありますが、基本的には、残りの期限のある定期券は返却します。

4.備品

細かいものでもちゃんと返却することがマナーです。使用していたロッカーなどは軽く掃除をしてもよいでしょう。

就業先から受け取る書類

就業先から受け取る書類は4点です。

  • 雇用保険被保険者証
  • 離職票
  • 年金手帳
  • 源泉徴収票

1.雇用保険被保険者証

雇用保険に加入していることを証明するものです。正社員だけでなく、雇用保険の加入条件(※)を満たしたアルバイト・パート・契約社員にも発行されます。

ハローワークで失業手当の手続きをする際に必要です。退職時に就業先から渡されるか、退職後に郵送されます。就業先によって異なるので確認しましょう。

※31日以上の雇用がある、もしくは1週間の所定労働時間が20時間を超えることが加入条件です。

2.離職票

退職したことを証明するものです。1の雇用保険被保険者証と同じく、失業手当の手続きに必要です。

離職票は退職日を過ぎてから発行されるもので、退職の翌日から10日以内に郵送されることが多いです。10日を過ぎても届かなければ、確認するようにします。

3.年金手帳

年金を受け取るために必要になるもので、就業先に預けている場合は返却してもらいます。退職時に渡されるケースが多いです。

次の就業先が決まっていない場合は、国民年金に切り替える必要があります。

4.源泉徴収票

失業中の確定申告をする際や、新しい就業先に勤める際に必要です。発行の主なタイミングは、退職時や、退職後の最後の給料日です。忘れずに確認しましょう。

保育士の退職届の書き方

使用する用紙・筆記用具

退職届は園指定のフォーマットなどがなければ、白色で無地の縦書きの便箋を使用します。

手書きで作成するのであれば、ペンは黒のボールペンやサインペンなど消しゴムで消えないものを選びましょう。

記載内容

  1. 「退職届」と大き目に記入、位置は真ん中より少し上あたりがよいでしょう。
  2. 二行目の一番下になるように「私儀」や「私事」と書きます。
  3. 退職理由はどんな場合でも「一身上の都合」と書きましょう。詳細や具体的な理由などは書く必要はありません。続けて、退職する予定の日付を書きましょう。西暦でも和暦でもかまいません。その日付をもって退職するということ書きましょう。一行あけて、提出する日付を書きましょう。西暦でも和暦でもかまいません。
  4. 下の方に名前を書きましょう。名前の末尾には印鑑を押しましょう。
  5. 正式な園名や会社名を書きましょう。宛名はフルネームで書きます。敬称は「殿」か「様」にします。

作成方法

指定のフォーマットがなければ、手書きでもパソコンで作成してもかまいません。今は必要事項を入れるだけで退職届を作成してくれるテンプレートもあります。パソコンで作成する場合は、印刷後の押印を忘れずに!

封筒

退職届をいれる封筒には、白地で縦長のものを選びましょう。表の真ん中に大き目に「退職届」、裏面には左下に所属と名前を書きましょう。

退職時の注意点

退職理由が「会社都合」になる場合

下記のようなことがあった場合には、会社に交渉し、しっかりと離職票に理由を明記してもらいましょう。そうすることで、失業給付金を受け取る際にも不利益をこうむることなく申請できるでしょう。

  • 労働条件と実際の労働が著しく相違していることによって退職する場合
  • 上司や同僚からあきらかに避けられたり冷遇を受けたり、嫌がらせをされたことによって退職する場合
  • 事業主からやめる様に勧められた場合(早期退職優遇制度などに応募した場合はのぞく)
  • 賃金の未払いや不当な時間外労働がある場合

いくら円満退職が理想とはいっても、会社都合の退職を無理やり自分都合にするなんてことはしてはいけません。

退職理由によっては円満退職にこだわらない

また、心身に不調がある場合も円満退職にこだわる必要はありません。なによりも、自分自身を大切にしてください。自分が気持ちよく退職できるのであれば、職場に気を使いすぎる必要もありません。ただ、自分が納得のいくように手続きをしましょう。

まとめ:退職後にすること

転職までブランクが開いてしまう、またはしばらく仕事をしない場合に必要になる、保険・年金関係の手続きをまとめました。

1.健康保険の継続・加入

  • 国民健康保険へ加入する
  • 家族の健康保険に加入する
  • 任意継続被保険者制度を利用する

国民健康保険に加入する場合には、お住まいの市町村区の担当課に問い合わせます。手続きには「身分証明書」「印鑑」「退職日が確認できる書類」が必要になることが一般的です。

家族の健康保険に加入する場合には、その家族の勤務先に問い合わせます。勤務先によって加入している健康保険が異なり扶養の条件もそれぞれなので、まずはご家族の勤務先に確認しましょう。

任意継続被保険者制度を利用する場合には、加入していた健康保険の組合に申請します。当社が加入している全国健康保険協会(協会けんぽ)では、「任意継続被保険者資格取得申出書」および添付書類を、退職日の翌日から20日以内に(20日目が土・日・祝日の場合は翌営業日)必着で、ご自宅の住所地を管轄する協会けんぽの各都道府県支部まで送付してください。

2.国民年金への切り替え

しばらく新しい仕事をしない場合、その間は国民年金保険料を納めなければなりません。

退職日から14日以内に、お住まいの市町村区の窓口で国民年金への切り替えの手続きをおこないます。手続きには「身分証明書」「資格喪失証明書」が必要になることが一般的です。

実は手続きが遅れたり忘れたりしてしまっても役所が国民年金への切り替えをしてくれるのですが、忘れたころに国民年金の納付書が届きます。あまり気持ちのいいものではありませんので、退職時の一連の儀式として手続きすることをおすすめします。


「わたしの保育」を運営するテンダーラビングケアサービスは、保育の分野で人材紹介サービスを20年以上続けており、転職エージェントとして保育士の皆様のご就業をサポートしています。
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監修者 PROFILE

コラム監修者 佐藤 大悟 Sato Daigo
2006年3月にテンダーラビングケアサービスに入社し、主に保育の人材サービスに従事。
保育に従事される方々へのサポートを重ね、面談すること数百人。訪問した保育園数は500園を超える。認可保育園の立ち上げにも関わるなど、経験は多岐に渡る。現在は人材事業を束ねる立場となり、登録人材10,000名へのサポートを続けながら、部下の育成に従事している。

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