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コラム

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#日々の保育

作成日 2019/06/16

更新日 2023/08/17

わらべうた遊びで楽しく遊ぼう!子どもが大好きなおすすめわらべうた

わらべうたを楽しむ子ども

わらべうたは古来より子どもがそのときの気持ちを歌や動きにして作られてきました。『いっぽんばしこちょこちょ』『おせんべやけたかな』など、楽しく歌いながら手遊びをするわらべうたは、誰もが一度は遊んだことや、耳にしたことがあるのではないでしょうか。子どもが歌いやすい音階や手足を使ったスキンシップで、大人と子どもの絆をはぐくむわらべうたには、子どもとの遊びを楽しめるほかにもさまざまメリットがあります。
今回はわらべうたの基本やメリットなどのほか、月齢別におすすめのわらべうたをご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。


目次

「わらべうた」とは?童謡との違いって?

わらべうたを保育園で歌う子どもたち

まずは、知っているようで知らない「わらべうたの基本」と、童謡との違いを理解しておきましょう。


わらべうたは子どもたちによって伝承されてきた歌遊び

「童(わらべ)」は、ご存知のとおり「子どもたち」のことを指す、昔の言葉です。昔から子どもたちに歌い継がれてきたのがわらべうたなのです。昔の子どもたちが季節やその時の気持ちを言葉でなく歌や動きで表現したもので、歌と遊びがセットになっていることが特徴です。
広島市の教育研究グループの報告*によれば、そのメロディーには半音がなく「ドレミソラ」の5音のみで成り立ち、子どもが自然に口ずさみやすい音で構成されています。リズムやメロディーなどは子どもの話し言葉が元になっていて、その音階はもともと民族的にも古くから使われていたとも言われています。

子どもにとって無理のない自然な音階で、大人と一緒にでも友達どうしでも手足を使って歌って遊べるわらべうたによって、スキンシップからの愛情形成ができるだけでなく、音感や手足の機能を高めるとも考えられています。

*広島市教育センター「平成17年度広島市学校教育研究グループ活動研究成果報告書


わらべうたと童謡の違いは?

わらべうたが子どもから自然発生的に生まれたものであるのに対し、わらべうたとよく比較される「童謡」は、大人が子ども向けに作曲したものです。大正時代に「赤い鳥」という児童向けの文芸雑誌が創刊され、同時に児童向けの文学や文化発展のためのさまざまな試みが行なわれました。その中のひとつに子ども向けの音楽活動として「赤い鳥」童謡運動があり、このときに作られたものや、それ以降に作られた子ども向けの音楽が「童謡」と呼ばれるようになりました。また、童謡はおもに西洋の音階が使われた「歌」に主眼が置かれており、手遊びなど体の動きをともなうものは多くありません。
このようにわらべうたと童謡には、その誕生した背景や遊びの有無、音階などが大きく異なります。


「わらべうた」のメリットとは?

わらべうたを楽しむ鳥たち

愛情形成などの情緒面や手足を使うことで運動機能の向上など、さまざまなメリットがあるわらべうた。数多くのわらべうたが持つメリットについて見てきましょう。


日本人の価値観や心に触れられる

わらべうたは昔から自然に生まれ、伝えられてきました。そのわらべうたが作られた当時の日本人の価値観や季節感などが随所に織り込まれています。また地方色がある独特なものなどもあり、その歌詞を口ずさむことで日本人の価値観や心を感じることができます。


自然を大切にする気持ちをはぐくむ

普段の生活や遊びの中から生まれたわらべうたには、自然を大切にする心を表す歌や遊び、フレーズもたくさんあります。そのようなわらべうたで遊ぶことで、自然を大切にする気持ちをはぐくむことにつながります。


情緒が安定し、先生や親との絆が深まる

子どもにとって無理のないゆったりとしたリズム・音階で大人や友達と歌うわらべうたは、愛情を感じられるだけでなく、おだやかな気持ちになり、子どもの情緒が安定します。また手や足などを使ったスキンシップにより、先生や親など一緒に遊んだ人との絆が深まります。


刺激により感覚が育てられる

手や指を使ったり、足を踏み鳴らしたり、体の末端を使って遊んだり触れたりするわらべうたによって、感覚を育てることにつながります。またわらべうたには「おちゃらかおちゃらか」「なべなべ〜」など、同じ言葉とリズムを繰り返すものが多くなっていますが、これは脳回路の成長を促し、思考力や読解力などを伸ばす働きがあると言われています。


生活の基礎を覚えられる

わらべうたの歌詞や遊びの動きには、普段の生活の基礎となるものがたくさん含まれています。そのためわらべうた遊びをすることで、自然と生活の基礎に役立つ要素を学べます。


【0歳 ~ 1歳向け】わらべうた遊び

乳児でも歌って遊べるわらべうたをご紹介します。


かたどん ひじどん

かたどん ひじどん
てっくび てのひら
ちんちょ ちのすけ
せいたか いしゃどん
こぞう~ こぞう~

かたどん(肩を触る)
ひじどん(ひじを触る)
てっくび(手首を触る)
てのひら(手のひらを触る)
ちんちょ(親指を触る)
ちのすけ(人差し指を触る)
せいたか(中指を触る)
いしゃどん(薬指を触る)
こぞう~ こぞう~ (小指を持ってゆらゆら揺らす)

ぼうず ぼうず

ぼうず ぼうず
かーわいときゃ
か-わいけど
にーくいときゃ
ペション!

歌に合わせて、子どもをなでたりおなかをポンポンしたり、最後の「ペション」で、軽くたたきます。
子どもを抱っこして、やさしく揺れながら歌うのもいいですね。


一本橋こちょこちょ

いっぽんばーし こーちょこちょ
すべって たたいて つーねって
かいだんのぼって こーちょこちょ

いっぽんばーし こーちょこちょ(手のひらを人差指でなぞってくすぐる)
すべって たたいて つーねって(手のひらから人差指をスーッとさげ、「たたいて」で軽くたたき、「つねって」で軽く手のひらをつまむ)
かいだんのぼって こーちょこちょ(人差指と中指で腕をトコトコ登り、「こちょこちょ」でおなかなどをくすぐる)


いちり にり

いちり
にり
さんり
しりしりしり

子どもをあお向けに寝かせ、
いちり(両足の親指をつかむ)
にり(両足の足首をつかむ)
さんり(両足のひざをつかむ)
しりしりしり(おしりをやさしくなでたりくすぐったり)

いもむしごろごろ

いもむしごろごろ
ひょうたんぼっくりこ

子どもを膝に乗せ、左右にゆっくりゆら揺れる。
「ぼっくりこ」で、子どもを抱き上げて持ち上げて降ろす。

このこどこのこ

このこ
どこのこ
かっちんこ
このこ
どこのこ
かっちんこ

子どもを横抱きして、ゆらゆら揺らす。
大人二人でバスタオルを持ち、その中に子どもを乗せてハンモックのように揺らしてもいいでしょう。


こーこはとうちゃんにんどころ

ここは とうちゃん にんどころ
ここは かあちゃん にんどころ
ここは じいちゃん にんどころ
ここは ばあちゃん にんどころ
ここは ねえちゃん にんどころ
だいどう だいどう
こちょ こちょ こちょ

うまはとしとし

うまは としとし
ないても つよい
うまは つよいから
のりてさんも
つよい!

子どもをおんぶして、歌いながら馬のようにかけ足しながら揺らし、最後の「つよい」の「い」でゆらすのをピタッと止める。
※ゆっくり始めてだんだん早くすると子どもは喜びます。


【1歳 ~ 2歳向け】わらべうた遊び

手先が器用になったり立って歩けるようになる1 〜 2歳児は、動きのあるわらべうたを喜びます。1 ~ 2歳児が喜ぶわらべうたをご紹介しましょう。


だるまさん ぷっ

おいっちにの だーるまさん へこ ぷっと たれた

二人で向かい合わせに座る。 両手を軽く上下に揺すり、ひざも歌に合わせて軽く動かす。 「ぷっ」で、おしりを突き出し2人で合わせてもとに戻す。 ※人形やぬいぐるみなどを使っても応用できます。


おらうちの ドテカボチャ

おらうちの ドテカボチャ ひにやけて くわれない

二人で向かい合って、歌が切れるところでボールを投げる。 ※やわらかいボールを使います。


あしあしあひる

あし あし あひる かかとを ねらえ

二人で立って向かい合う。 大人の足の甲へ子どもの足を乗せ、歌に合わせてあひるのようにヨチヨチ歩く。


お正月のもちつき

お正月のもちつきは
ぺったんこ ぺったんこ ぺったんぺったんぺったんこ
おっこねて おっこねて おっこねおっこねおっこねて
とっついて とっついて とっついとっついとっついて
とーん とーん とんとんとん とんとん とんとん とんとんとん

お正月のもちつきは
ぺったんこ ぺったんこ(自分の手を1回たたき、相手の手を1回たたき、また自分の手をたたく)
ぺったんぺったんぺったんこ(歌に合わせて繰り返す)
おっこねて おっこねて おっこねおっこねおっこねて(自分の手を1回たたいた後、相手の手のひらの上(手と手をたたく合間の隙間)に、円を描くように手を水平に回してまた自分の手を1回たたく)
おっこねおっこねおっこねて(歌に合わせて繰り返す。「こね」で手を回すのがポイント)
とっついて とっついて とっついとっついとっついて (相手の下の手の下で、2回拍手する。「とっ」という言葉でたたくのがポイントです)
とーん とーん とんとんとん とんとん とんとん とんとんとん(相手の下の手の下で1回拍手、相手の手と手の間で1回拍手、相手の上の手の上で1回拍手、相手の手と手の間で1回拍手、相手の下の手の下で1回拍手、相手の手と手の間で1回拍手。 ※二人で遊びます


ずくぼんじょ

ずくぼんじょ ずくぼんじょ ずっきんかぶって でてこらさい にょき、にょきにょきにょき!

「ずくぼんじょ」とはつくしのことです。子どもを抱っこしてしゃがみ、ずくぼんじょになります、座ったままゆっくりとゆらゆらします。 「にょきにょき」のところでだんだんと高く持ち上げ、伸びきったら「すっぽーん!」とずくぼんじょを抜く真似をして軽く跳ねます。


ここはてっくび

ここは てっくび てのひら ありゃりゃに こりゃりゃ せったかぼうずに いしゃぼうず おさけわかしの かんたろうさん

自分でやって見せても、子どもの手でやってあげてもOKです。
ここは てっくび(手首を人差し指で指す)
てのひら(手のひらを指差す)
ありゃりゃに(親指をもう片方の手でつまむ)
こりゃりゃ(人差し指をつまむ)
せったかぼうずに(中指をつまむ)
いしゃぼうず(薬指をつまむ)
おさけわかしの(小指をつまむ)
かんたろうさん(小指をもう一度つまみ、放り投げるようにする)


わらべうたで子どもたちとのコミュニケーションを楽しもう


わらべうたを楽しみ、笑顔になる子ども

昔ながらの生活に密着し受け継がれているわらべうたは、多くの人があたたかい思い出とともに「どこかで聞いたことがある」「子どものころに歌ったことがある」と感じるもの。だからこそ子どもだった自分が大人になると、自分の子どもや周りの子どもたちにも伝えたいと考えるのでしょう。わらべうたはスキンシップによって子どもとの絆を深め、日本人としての心や脳・感覚の発達、情操などの面で多くのメリットがあります。日々の保育や生活のさまざまな場面でわらべうたを取り入れていきたいですね。

「わたしの保育」を運営するテンダーラビングケアサービスでは、保育士向けに保育の現場で役立つ無料の研修を随時行なっています。適切な保育のための知識や、子どもたちを喜ばせるレパートリーを増やしていただくためのサポートをさせていただければと思いますので、ぜひご参加ください。

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監修者 PROFILE
コラム監修者 和氣 タイ子 Waki Taiko
都内の認可保育園にて園長経験7年、保育経験のべ30年以上のベテラン保育士。現在は研修など人材育成に注力。

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