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#保育士の働き方

作成日 2020/04/10

更新日 2021/07/19

中堅保育士が任される専門リーダーとは?役割やなるための条件は?

両手を広げるスーツの女性

保育士はほかの職種とくらべて、役職が少ない職業だと言われます。そこで厚生労働省は、園長・主任保育士に次ぐ役職を3つ新設しました。それが、「副主任保育士」「専門リーダー」「職務分野別リーダー」です。

今回はそのなかのひとつ、専門リーダーに焦点をあて、どのような役割を担うのか、どうすればなれるのか、どのようなメリットがあるのかなどについて具体的に解説していきます。

目次

中堅保育士が任される専門リーダーとは?役割やなるための条件は?

遊ぶ子供と世話をする女性

保育士の専門リーダーは、厚生労働省が2017年4月に打ち出した「保育士等キャリアアップ研修の実施について」に基づいて創設された役職です。おもに勤続年数7年以上の中堅保育士を対象としています。

専門リーダーは現場のスペシャリスト

それでは、具体的に専門リーダーは、保育園のなかでどのような役割を担うのでしょうか。また、主任保育士や副主任保育士、職務分野別リーダーとはどのように違うのかについても確認しましょう。

主任保育士は、園長に次ぐ責任者として、現場の運営だけでなくマネジメント全般も行なう役職です。保育園のナンバー2として園の内外から認識されています。対外的な仕事は園長が行ないますが、内部の総監督は主任保育士が担当することが多いでしょう。

主任保育士は、園長と同様に各園に1名設置されるのが一般的です。通常、勤続20年前後のベテラン保育士が選ばれることが多くなっています。

副主任保育士は、専門リーダーと同様、2017年のキャリアアップ研修制度の一環として生まれた役職です。その名のとおり、主任保育士を補助する役割を務めます。そのため、副主任保育士は主任保育士と同じくマネジメントにも携わるのが原則です。

それに対して専門リーダーは、「現場のスペシャリスト」としての役割を担います。専門リーダーは、現場の担任のなかで「とくに専門性の高い中堅の保育士」というイメージが近いでしょう。

専門リーダーになるためには、後述する8つの専門分野研修のなかから4つを選んで修了する必要があります。研修を通して現場で役立つ専門知識を身につけることで、後輩や同僚保育士に助言ができるのです。

専門リーダーとよく似た名称のものに「職務分野別リーダー」という役職があります。職務分野別リーダーも、専門リーダーや副主任保育士と同様、2017年4月にキャリアアップ研修制度のなかで新設されたものです。

専門リーダーと職務分野別リーダーの違いは、対象となる保育士の経験年数にあります。職務分野別リーダーは、おおむね3年程度の経験をもつ若手保育士が対象であるのに対し、専門リーダーは7年以上の経験者が対象です。

また、専門リーダーになるためには、かならず職務分野別リーダーを経験している必要があります。職務分野別リーダーの上位にあるのが、専門リーダーだと考えるとわかりやすいでしょう。

中堅保育士とは

中堅保育士は、保育士として数年程度の実務経験を持っている保育士のことを指します。園や法人によって異なりますが、おおよそ3年~7年程度の経験があると中堅保育士とみなされるようです。仕事にも慣れ、園全体のことを見渡せるようにもなり、保護者からの信頼も増してきたと感じられる頃ではないでしょうか。

中堅保育士のおもな役割は、管理職などベテラン保育士と若手保育士の橋渡しです。ベテラン保育士からの指示内容を、経験の浅い若手にも理解できるよう噛み砕いて説明したりします。また、新人保育士を指導したり、経験の浅い後輩保育士の相談に乗ったりと、人材教育に携わる存在になります。

新人保育士との違い

新人保育士は、おおよそ経験2~3年ほどの保育士を指すことが多いようです。まずは保育園での一日、一週間、一か月、一年の流れを把握するところから始めます。毎日の保育の中で園の保育方針をしっかり理解し、子どもへの適切な対応ができるようにします。

「最初は失敗してもいいから、笑顔でいろんなことに取り組んでほしい」新人時代に先輩からこのような言葉を投げかけられた方も多いのではないでしょうか。

中堅保育士は、そんな新人保育士がスムーズに業務に取り組めるようサポートする役割を担っています。新人保育士の質問に答えるなど教育にあたったり、指示を出しながら一緒に仕事を進めたりします。

専門リーダーが設置された背景

ステップアップ

そもそも専門リーダーという役割が新設された背景とはどのようなものなのでしょうか。現在の保育業界の現状について理解を深めながら、専門リーダーをあらたに設置した目的やねらいについて考えてみましょう。

保育士の処遇の改善

これまで多くの保育園においては、保育士の役職には主任保育士と園長だけというのが一般的でした。保育園によっては、クラス担任や学年リーダーなど、独自の役割を設けることはありましたが、制度化されていなかったのです。

そのため保育士は、新人時代を終えてクラス担任になったあとの役職に、大きな変化は見られないことが一般的でした。役職が上がらなければ手当もつかず、なかなか給料が上がらないという現実がありました。

政府は、このようなキャリアアップの道が閉ざされた保育士の現状こそが、ほかの職種と比べても低い平均賃金の理由のひとつだと考えたのです。平均賃金の格差について、厚生労働省は2015年11月に「保育士等における現状」を公表しました。

このデータで勤続年数の平均が近い幼稚園教諭や看護師と保育士の賃金を比べてみます。

まず、幼稚園教諭が勤続年数7.8年、平均年齢32.4歳で現金給与額23万1,400円となっています。

次に、看護師では、勤続7.7年、平均年齢38.9歳で32万9,000円であるのに対し、保育士は、勤続7.6年、平均年齢34.8歳で21万6,100円となっています。

この賃金格差を是正するため、厚生労働省は、キャリアアップ研修制度であらたに導入した、職務分野別リーダー、専門リーダー、副主任保育士の3つの役職に対し、処遇改善手当を上乗せすることを決めたのです。

これにより、職務分野別リーダーであれば5,000円、専門リーダーもしくは副主任保育士であれば最大で40,000円の手当を受けられます。

このように、専門リーダーをはじめとする新たな役職の設置は、保育士全体の平均賃金の底上げを目指す制度として導入されたのです。

保育士の離職防止

主任保育士までに役職がないことには、賃金面以外でも弊害があります。クラス担任の役割を任されて以降、中堅保育士には目標とする身近な役職がないため、働き続けるモチベーションが保てないのです。

厚生労働省の「保育士のキャリアアップの仕組みの構築と 処遇改善について」を参考にすると、主任保育士の平均勤続年数は20年前後です。いっぽう、保育士全体の平均勤続年数は7年程度にすぎません。

つまり、多くの保育士が初めての役職ともいえる主任保育士になる前に離職してしまっているのです。勤続7年目は、年齢的にも結婚や出産をむかえ、子育てと仕事の両立が難しくなる時期だといえるでしょう。

現在、社会問題となっている待機児童問題の一因は保育士不足にあると考えられています。待機児童数を少しでも減らすためには、保育士の離職防止が差し迫った課題です。

そこで、厚生労働省は、今後働き続けるかどうかを決める節目の7年目を目安に、専門リーダーや副主任保育士の役職を新設しました。

専門リーダーなどの役職を目標とすることで、保育士が向上心を維持し、やりがいを感じながら働き続けられる環境を整え、保育士の離職防止を図っています。

保育士の質を向上させる

核家族化が進み保護者の孤立が著しい現代社会において、地域の子育て支援や虐待の防止、貧困家庭への対応など、保育園が果たす役割は以前より増大しています。

今後はこれまで以上に、保育士一人ひとりの質の向上が求められるでしょう。このような観点からも、専門リーダーや副主任保育士などになるためのキャリアアップ制度は、大きな意義を持ちます。

たとえば、専門リーダーになるためには、4つの専門的な研修を受けなければなりません。その内容は、障がい児保育や保護者対応など、まさに保育の現場や地域支援のなかですぐ使えるものばかりです。

保育士が専門リーダーを目指すため研修を受講し、そこで学んだことを毎日の保育にフィードバックすれば、保育業界全体の質が自然と向上するでしょう。

また、優れた知識や技術を持つ保育士の存在は、同僚保育士や後輩保育士にとってもよい刺激となります。保育士同士が切磋琢磨しあい社会に貢献していくためにも、キャリアアップ制度は必要不可欠なのです。

専門リーダーになるための条件とは?

テキストを読む女子高生

専門リーダーの役割を担うためにはいくつかの条件があります。経験年数や研修分野などについてくわしく確認しましょう。

専門リーダーになるための経験年数は?

厚生労働省によると、専門リーダーを目指す保育士の経験年数はおおむね7年以上とされています。さらに、その前段階として、職務分野別リーダーを経験していることが要件です。

職務分野別リーダーになるには、おおむね3年以上の経験が求められます。そのため、若手の保育士が3年程度経験を積んだのち、職務分野リーダーとして3、4年間その役割を果たし、その後、専門リーダーを目指すというイメージが一般的でしょう。

専門リーダーになるための研修分野とは?

専門リーダーになるためには、その役割にふさわしい8つの専門分野研修が設けられています。そのうち、自分が学びたい4分野を選択して研修を受講しなければなりません。具体的に研修分野の内容を見ていきましょう。

(1)乳児保育

おもに0歳から3歳未満の子どもたちに対する保育の内容を学ぶ分野です。乳児保育の意義や環境を知り、乳児への適切なかかわり方を身につけます。

乳児保育の指導計画、記録、評価について学び、個々の発達に応じた保育ができる力を養うことがねらいです。さらに、ほかの保育士たちに乳児保育に関する適切な助言や指導ができるようになることを目指します。

(2)幼児保育

おもに3歳以上の子どもたちにむけた保育内容を学ぶのが目的です。幼児教育の意義や環境を理解し、発達状態に応じた幼児教育を行なう力を養います。

幼児教育の指導計画や記録、評価のしかたを知り、ほかの保育士への助言や指導を行なうことも研修内容のひとつです。保育園と小学校との接続についての理解も深めます。

(3)障害児保育※

障がいの理解や障がい児保育の環境について学びます。さらに、適切な障がい児保育の指導計画、記録、評価について理解することで、個々の子どもの発達に即した援助のしかたが身につくでしょう。

ほかの保育士への助言、指導、さらには、家庭や関係機関との連携など、実践的な能力獲得を目指します。

※わたしの保育では、「しょうがい」の表記について「障がい」の表現を通常用いています。しかし、本コラムで触れる厚生労働省の定めるガイドラインでは「障害」の表記を用いているため、本コラムではそれに準じて「障害」にて表記しております。

(4)食育・アレルギー対応

栄養に関する基礎知識を身につけ、食育計画の作成と活用について学びます。アレルギー疾患をよく理解し、適切な対応方法を身につけることがねらいです。

保育所における食事の提供やアレルギー対応のガイドラインを知り、ほかの保育士やスタッフに助言、指導できる能力を養います。

(5)保健衛生・安全対策

保健衛生について学び、保健計画の作成と活用ができる力を身につけます。事故防止や健康安全管理のために適切な対策がとれることが目的です。

保育所における感染症対策ガイドラインや血液を介して感染する病気を防止するためのガイドラインなどについても理解を深め、ほかの保育士やスタッフに助言、指導を行なえる力を身につけます。

(6)保護者支援・子育て支援

保護者支援・子育て支援の意義を知り、適切な支援が行なえるよう努めます。地域における子育て支援や虐待予防も内容に含まれているのです。

関係機関との連携、地域資源の活用についての理解を深め、ほかの保育士への適切な助言、指導法を学びます。

(7)保育実践

子どもに対する理解を深めることで、保育者が主体的に子どもとかかわるさまざまな方法を学びます。具体的には、身体を使った遊びや言葉、音楽を使った遊び、物を使った遊びなどを身につけることが目的です。

(8)マネジメント

組織目標の設定や人材育成の方法、働きやすい環境づくりなどを学び、マネジメントやリーダーシップに必要な能力を身につけます。主任保育士に次ぐ立場として求められる役割を理解するのがねらいです。

副主任保育士を目指す場合は、マネジメントの専門分野研修修了が必要となりますが、専門リーダーにはとくに必須分野はありません。自分自身のこれまでの実績や今後の目標と照らし合わせ、受講する4分野を選択するとよいでしょう。

専門リーダーになるための手続き

保育園で重要な役割を担う専門リーダーになるためには、所定の手続きで研修を受ける必要があります。順を追って説明していきます。

(1)勤務先が対象かどうか確認する

専門リーダーを目指すにあたっては、まず、自分の所属している保育園や施設が、キャリアアップ研修制度における処遇改善の対象となっているかどうかを確認しなければなりません。

専門リーダーになるための研修を受けるには、原則、保育園や施設からの申請が必要です。また、キャリアアップ制度による処遇改善は、補助金や支給人数の上限が施設ごとに決まっています。

そのため、まずは園長や主任保育士などに専門リーダーを目指したいことを伝え、手続きを進めてもらえるか相談してみましょう。

(2)研修を受ける

保育園を通じた申請が可能であれば、研修を受けたい分野や日時、場所などを決めます。
1つの分野について15時間以上の研修が必要です。

3時間の研修を5回受ける、1日5時間で3日間受講するなどスケジュールは実施する都道府県や委託機関によって異なります。職場の状況を考えながら、受けやすい時期や時間帯を選びましょう。

研修の形態もさまざまで、講義を聞くだけではなく、演習やグループ討議を組み合わせて行ないます。より主体的で実践的な知識や技能が身につけられるよう工夫がされているのです。

(3)研修修了証をもらう

最終的な研修修了の評価は、レポートの提出などで行なわれることが一般的です。研修が修了すれば「保育士等キャリアアップ研修修了証」が発行されます。

研修修了者の情報は、都道府県や研修実施機関で厳密に管理されるため、研修修了証は、研修を受けた都道府県だけでなく、全国で効力を持つのです。そのため、引越しや結婚などで転職、離職した場合も、スムーズに復職に役立つことが期待されます。

(4)新役職に就く

厚生労働省は専門リーダーになるための要件として、研修を修了した後に所属する保育園で発令を受けることをあげています。ただ研修を終わらせるだけでなく、実際に役職に任命されることで、正式に専門リーダーとして働き始めることになるのです。

専門リーダーの給与や昇給条件とは?

豚の貯金箱と現金

長時間の研修を修了し専門リーダーの役割につくとどのようなメリットがあるのでしょうか。給与や昇給条件についてまとめてみました。

専門リーダーの給与の配分

専門リーダーになると役職手当が最大で月40,000円支給されます。ただし、これは国や都道府県から保育士本人に直接支払われるものではありません。

専門リーダーに対する手当は、各自治体からの給付金に加算される形で、所属する保育園や各施設に支払われます。そのため、処遇改善費は対象者全員にかならずしも満額支給されるのではないことに注意しましょう。

満額支給対象者の数は、各保育園の職員数によって決まります。専門リーダーと副主任保育士については、園全体の職員数から園長・主任保育士の数を差し引いた人数の3分の1が対象です。

ここではわかりやすいように、具体的に定員90名の保育園を想定してみましょう。園長が1人、主任保育士が1人、保育士が12人、調理師などのスタッフが3人いるとすると、全職員数は17人です。

そこから園長と主任保育士の数を引くと15人ですから、この3分の1にあたる5人が副主任保育士か専門リーダーとして、各自治体から保育園に対する処遇改善費の支給対象者となります。

ここで、保育園は、専門リーダー(もしくは副主任保育士)の役割に任命された5人のうち、半分にあたる2人(端数は切り捨て)の専門リーダー(もしくは副主任保育士)に関しては、必ず40,000円の賃金改善をしなければなりません。

そして、残りの3人については、職務分野別リーダーを下回ることがない範囲で園が支給額を任意に決められます。給与の決定方法や昇給条件がすこし複雑ですので、自分の勤務する保育園に詳細を確認してみましょう。

専門リーダーを目指す中堅保育士の目標設定の具体例

園児のピクニック

勤続3~4年目の目標設定例

勤続3~4年目は、保育士としての一通りの業務を覚えて、園やクラス全体のことも見渡せるようになる頃です。

余裕が出てくるにつれて、1~2年目では先輩に任せっきりだった保育の仕方などについても自然と考えるようになるかもしれません。「あのとき、こんな声をかけてあげればよかった」自分の経験をもとに、子どもや保護者への対応を見直すこともあるでしょう。

クラスリーダーや年長クラスの担任など、これまでより難易度の高い業務にチャレンジする機会も出てきます。中には後輩や保育実習生の指導担当を任される人もいます。3~4年目では、まだ新人に近い立場だからこそ、後輩たちの気持ちにぐっと寄りそった指導ができるはずです。話をていねいに聞きながら、不安なことやわからないことを解消できるように努めましょう。

また、日常の保育や行事において、先輩からの指示を待つのではなく、自分で考えて段取りよく進められるようになるとよいですね。時には先輩に相談することもあるかもしれませんが、先回りで動けるようになる、物事を問題なく進められるようになると、職場での信頼関係も強くなっていきます。仲間たちからの信頼は自分の自信につながって、もっと保育の仕事が楽しくなることでしょう。

目標の例

  • 保育園の保育方針に則って、子ども一人ひとりの個性に応じた対応ができるようになる。
  • 新人や後輩に積極的に声掛けをし、日常業務の不安や疑問を解消する。
  • 先輩の指示を待たずに主体的に行動できるようになる。
  • 問題が起きないよう物事を段取りよく進められるようになる。

勤続5~7年目の目標設定例

勤続5~7年目は、職場の中心的な役割を担い、クラス業務以外の仕事にも積極的に取り組んでいくようになります。保育について先輩や上司から相談を受けることもあるでしょう。

園の保育方針に沿った保育を実現するために、「こうしたほうがよい」「これはやめたほうがよい」など、後輩や同僚たちに少し言いにくいと感じられることも言わなければならない場面も出てきます。もしかしたら、なかなか理解が得られずに思い悩むこともあるかもしれません。

それでも、保育は職員全員のチームでおこなうもの。それまで以上に職員同士の人間関係に気を配り、クラスを飛び越えた連携・情報共有が求められます。週に1回は改善点を見つけて提案するなど、クラスや園全体に関わっていくような目標を設定しましょう。改善提案の場では、後輩や同僚の考えを尊重することを意識するとよいですね。

さらに、勤続5~7年目は、主任・副主任などの管理職へのステップアップを検討し始める頃です。新人保育士や後輩の指導を積極的におこなっていくなど、人材育成に携わる機会も増えてきます。

保育士としての将来を見据えて、人事評価や地域との連携方法など、保育以外の知識を身につけたりするようにするとよいでしょう。園のシフト管理や職員編成をサポートするのも、スキルアップに役立つはずです。

もちろん、保育のスキルもいっそう高めていきたいものです。子どもとの関わりだけでなく、保護者対応にもこれまで以上に気を配れるようになるとよいですね。各家庭の状況を週に1回は確認するなど、子ども・保護者にていねいなフォローができるようにします。保護者からの信頼が厚くなれば、管理職にステップアップしたときにも「あの先生なら大丈夫」と安心してもらえることでしょう。

目標の例

  • 保育方針を園の全体で実現するために、ほかの職員にも目を配り、クラス内やクラス間の連携の支柱となる。
  • 職場の改善点を積極的に探し出し、改善に向けて行動する。
  • 主任や副主任の役割を理解し、マネジメントや人材育成についての知識を身につける。

専門リーダーを目指す中堅保育士にありがちな悩み

板挟みになりやすい

ベテラン保育士と新人保育士の橋渡しをする中で、板挟みを感じるような状況に陥ることもあります。自分にとっては当たり前にできることが「どうしてできないの?」とイライラしてしまうベテランに、「もっと細かく、明確に指示を出してほしい」と不信感を募らせる新人。双方の不満を中堅保育士が受け止めることになると、息苦しいと感じてしまうこともあるかもしれません。それぞれの気持ちを尊重しながら、うまく調整できるようになるとよいですね。

新人の教育指導が負担になる

これまでにも説明したとおり、中堅保育士は新人保育士の教育を任されることになります。もちろん、クラス担任として子どもたちに気を配りながらです。クラスを運営しながら新人の教育をするのは、かんたんなことではありません。運動会など大きな行事があるときには、とくに負担に感じるかもしれませんが、まずは指導する側の笑顔と健康が第一です。時には先輩の力も借りながら、前向きな気持ちで新人教育に向き合いましょう。

退職しにくい

22歳から保育士として働き始めたら、中堅になる頃には20代後半になります。社会人としての経験を重ねるうちに保育士以外の職業に興味関心を持ったり、結婚や出産などで働くことをお休みしようかと考えたりするかもしれません。そこで退職を申し入れても、園の中核を担う存在である中堅保育士はなるべく手放したくないと、園長や主任などから継続を説得されることでしょう。強く慰留されるされる可能性があると認識しておくと、「結局ズルズルと続けることになった」という事態を防げるはずです。

周囲からの期待がプレッシャーになる

経験を重ねると、「○○さんならできるはず」「わからないことは○○さんに聞けば大丈夫」と、期待され頼られる場面も増えてきます。人によっては、その言葉をプレッシャーに感じてしまうこともあるかもしれません。相談したいことがあっても言い出せなかったり、自分一人でなんとか解決しなければと抱え込んでしまったり。

これまでの経験でわかることもあれば、わからないこともあるものです。園やクラスの状況によっては、ほかの職員に頼らないと解決できないこともあるでしょう。期待に応えようと努力するのはすばらしいことですが、まずは今の自分ができる範囲で頑張っていきましょう。

専門リーダーを目指すことでモチベーションを維持しよう

これまで中堅クラスの役職がほとんどなかった保育士の世界では、昇給の機会も少なくやりがいを,持って働き続けることが難しいという面がありました。

けれども、キャリアアップ制度の導入で、今後は専門リーダーとなり、現場のスペシャリストとしての役割が期待されています。

専門リーダーになるための研修を受けることは、自分自身の保育スキルを上げるだけでなく、ほかの保育士たちへの助言や指導を通して、保育士全体の質の向上を図ることになるのです。

つねに向上心をもち、高いモチベーションを維持するためにも、専門リーダーの役職に挑戦してみてはいかがでしょうか。


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監修者 PROFILE

コラム監修者 和氣 タイ子 Waki Taiko
都内の認可保育園にて園長経験7年、保育経験のべ30年以上のベテラン保育士。現在は研修など人材育成に注力。

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