保育士の給料事情!年収を上げることはできるの?【公立・私立別】
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#保育士の働き方
作成日 2019/11/02
更新日 2022/11/22
保育士の給料事情!年収を上げることはできるの?【公立・私立別】
「保育士」は、子どもが選ぶ「将来なりたい職業ランキング」でも常に上位にある人気の仕事ですが、一方では深刻な人材不足に陥っているという現実があります。
国内全体で労働力が減少していることもありますが、ニーズはあるのに働き手が増えない背景には、給与面が不安視されている事情もあるでしょう。
現実問題でもある年収について現状を把握し、働き方について今一度見つめ直す参考にしてみてください。
目次 |
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「保育士の給料・年収は低い」って本当?
子どもと学び触れ合う「保育士」は、子どもから見てもあこがれの存在です。多くの子どもが「自分も将来、大好きな○○先生のようになりたい」と思ってくれるような、やりがいのある仕事でもあります。
しかし「保育士は給料が低い」という話をちらほら耳にすることもあります。実際のところはどうなのでしょうか?
悩める「保育園不足」「保育士不足」
現在では、多くの市区町村で「保育園不足」「保育士不足」が叫ばれています。都市部では保育園不足による待機児童問題、地方では全体的な労働力減少に伴う保育園閉鎖や保育士不足も、深刻な問題となっています。
保育士の待遇面については、政府の取り組みが功を奏し、徐々に改善の兆しが見えはじめました。しかし、ほんの少しの底上げにはつながったものの、まだまだ発展途上とも言える状況です。
そもそも保育士不足の原因は、給料の不安だけではありません。仕事量の多さが給与に還元されていないと思われていることが、デメリットのひとつに挙げられるのではないでしょうか。
「やりがいはあるけれど、それに見合った待遇を得られていない」保育士の仕事は給料が低いと言われる理由の一部には、こうしたフラストレーションも潜んでいます。
保育士の給料が低いといわれるその理由
そもそも保育園の経営とは、「公的な補助金と保護者が支払う保育料」から成り立っています。保育士の給料は、補助金と保育料を合算したお金を使って支給されているのです。
たとえばサービス業や小売業などでは、多くのユーザーが流行や状況に合わせてモノ・サービスを購入します。ユーザーのニーズをつかめば、相乗効果で多くの利益を得ることもできます。
一方で、保育園では収入源が限られているのが現実です。どれだけ頑張っている保育士がいても、給料を上げたいと思ってくれる園長がいても、現実的に人件費へ充てられるお金には限りがあります。
結果として、大幅に給料をアップしにくいというのが現状だと言えます。
公立保育士の平均給与はどれくらい?
ここで、東京都練馬区を例に公立保育士の平均給与について見てみましょう。
2014年4月1日での職種別給与支給実績において、保育士の平均給与月額は33万1,601円、年間平均期末・勤勉手当153万4,390円、年間平均給与支給額は630万8,801円でした。
平均年齢は44歳です。
※参考:練馬区 「職員数や給与の状況」
東京都区部の自治体ということもありますが、一般企業の事務職などと比較すると、おおむね高い年収であることがわかります。
しかし、平均年齢が「44歳」ということにも注目です。
一般的に保育士というと20~30代の年代層が多い傾向が見られます。平均が44歳というと、20代・30代はもちろん、50代の保育士も一定数在籍していることがうかがえます。
継続して勤めやすい傾向については、産休・育休の取得環境が大きく影響していると言えます。地方公務員の場合、育休は法律で3年取得できると定められているのがポイントです。
※参考:総務省 電子政府の総合窓口(e-Gov)「地方公務員の育児休業等に関する法律」
報酬が比較的高めなうえに、継続して勤めやすい職場環境なのも影響していると言えるのではないでしょうか。
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私立保育士の平均給与はどれくらい?
厚生労働省がまとめた「平成28年賃金構造基本統計調査」をもとに、私立保育士の平均給与についてみていきましょう。
男女問わず保育士の平均で見た場合、きまって支給する現金給与額は月額22万3,300円、年間賞与その他特別給与額58万8,200円、年収で単純計算すると326万7,800円です。
平均年齢は36.0歳です。
※参考:職種別第1表 職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額(産業計)
先述した公立勤務の保育士に比較すると、月給・年収でも低めなことがわかります。
また、平均年齢も36.0歳であり、公立の場合の平均44.0歳と比較して8歳も若いという結果が出ています。年代別で見た場合のデータは以下の通りです。
保育士の平均賃金(年齢階級別)
年齢階級 | 男性 | ||
---|---|---|---|
決まって支給する現金給与額 (①) | 年間賞与 その他特別給与額 (②) | 年収換算 (① × 12+②) | |
全体 | 239.4 | 636 | 3508.8 |
~19歳 | — | — | — |
20~24歳 | 193.9 | 278 | 2604.8 |
25~29歳 | 213.9 | 604.6 | 3171.4 |
30~34歳 | 244.6 | 718.2 | 3653.4 |
35~39歳 | 294.5 | 1091.7 | 4625.7 |
40~44歳 | 359.4 | 1158 | 5470.8 |
45~49歳 | — | — | — |
50~54歳 | 327.4 | 1026.5 | 4955.3 |
55~59歳 | 336.2 | 840.6 | 4875 |
60~64歳 | 285.3 | 348.2 | 3771.8 |
65~69歳 | 567.3 | 1974.9 | 8782.5 |
70歳~ | 245 | 1059.1 | 3999.1 |
年齢階級 | 女性 | ||
---|---|---|---|
決まって支給する現金給与額 (①) | 年間賞与 その他特別給与額 (②) | 年収換算 (① × 12+②) | |
全体 | 214.4 | 569.4 | 3142.2 |
~19歳 | — | — | — |
20~24歳 | 185.1 | 352.5 | 2573.7 |
25~29歳 | 198.7 | 555.2 | 2939.6 |
30~34歳 | 209.5 | 548.9 | 3062.9 |
35~39歳 | 219.9 | 630.4 | 3269.2 |
40~44歳 | 234.7 | 702.5 | 3518.9 |
45~49歳 | 233.7 | 670.9 | 3475.3 |
50~54歳 | 247.1 | 688.3 | 3653.5 |
55~59歳 | 270.8 | 848.4 | 4098 |
60~64歳 | 285.6 | 778.6 | 4205.8 |
65~69歳 | 299.7 | 746 | 4342.4 |
70歳~ | 392.3 | 1644 | 6351.6 |
※平成26年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)
※年収は、「決まって支給する現金給与額」の12か月分及び「年間賞与その他特別給与額」の合計
(注)決まって支給する現金給与額:労働協約又は就業規則などにあらかじめ定められている支給条件、算定方法によって6月分として支給される現金給与額のこと。手取り額ではなく、税込額である。 現金給与額には、基本給、職務手当、精皆勤手当、家族手当が含まれているほか、時間外勤務、休日出勤等超過労働給与も含まれる。
出典:第3回保育士等確保対策検討会 保育士等に関する関係資料
平均でいうと年収300万円台ですが、年齢によって大きく変動することがわかります。とくに若年層では200万円台となっているのが現状です。
私立保育士の給料が公立保育士と比べて低い傾向のある主な理由としては、結婚・出産などによって正規職員を退職する人が多く、復帰時には臨時職員やパートなどで働く保育士が多いことが挙げられます。
結果として非正規雇用者数が増え、年収が全体的に低くなってしまいがちです。
また私立保育士の場合、先述したように補助金・保育料が収入源であり、昇給率も低めの状況になってしまうと考えられます。
ただし上記のデータは、あくまでも全体の平均数値です。
私立保育園のなかには公立保育園以上の待遇で働ける環境が整っている園もあります。保育士が不足する現在、探し方次第で自分の望む勤務先を見つけることは可能です。
保育士の給与が変動する要因は?
勤務先が「公立か私立か」だけでなく、保育士の給料はさまざまな理由で差が生まれることがあります。保育士の給料に差がつく要因についてみていきましょう。
都市圏かそれ以外か、勤務する地域によって異なる
国で定めた保育園への補助金の額(公定価格)は、法律等において人件費などの違いを考慮し地域別に設定されており、同じ規模の認可保育園や幼稚園でも地域によって国から支給される補助金額は異なります。
そのため同じ年齢やキャリア、業務内容でも働く地域によって保育士の給料には差が生じます。
地域区分は7つの等級に分けられ、最も高い等級の地域と最も低い等級の地域では常勤職員一人あたりの月額補助金額は7万円近い差があり、都市部の保育園の給与は高めの傾向にあると言えます。
また厚生労働省「平成29年度 賃金構造基本統計調査」より算出すると、保育士の平均給料が高い自治体は下記のとおりです。
都道府県別 保育士年収上位10自治体(女性保育士の場合)
1位 | 京都府 | 401.1万円 |
---|---|---|
2位 | 東京都 | 394.3万円 |
3位 | 愛知県 | 372.8万円 |
4位 | 岡山県 | 363.7万円 |
5位 | 滋賀県 | 359.0万円 |
6位 | 神奈川県 | 358.5万円 |
7位 | 山口県 | 355.6万円 |
8位 | 大阪府 | 353.7万円 |
9位 | 福岡県 | 352.4万円 |
10位 | 兵庫県 | 346.6万円 |
※算出方法 厚生労働省 平成29年賃金構造基本統計調査より、保育士にきまって支給する年間の現金給与額と年間賞与額を合算。
なおこの集計では、最下位の自治体は279.7万円となっており、1位の京都府と比較すると、120万円前後もの差があります。
この差の理由は先に挙げた都市部か否かのほかにも、各自治体の補助など保育への取り組み体制が大きく影響されます。
上記で1位となっている京都府は東京よりも小さいマーケットですが、京都府のなかでも保育園の多い京都市では私立の社会福祉法人間の賃金格差是正制度が運用されています。
また、東京に次いで3位の愛知県は、比較的財政に余裕があるため、その分保育士への待遇がいい傾向にあります。
2位の東京都は圧倒的に保育士数が不足しており、今後は給料を含めた待遇が、上昇していく傾向にあると言えるでしょう。
キャリアや年齢によって異なる
保育士の給料には「賃金規程」があり、その規程にそって保育士一人ひとりの給与が決定していきます。そのためキャリアや年齢などによって給与に差が生じます。
賃金規程とは、就業規則のうち賃金に関する事項をまとめたもので、その名の通り賃金・給与に関する取り決めを記したものです。
賃金規程の内容は法人ごとに異なりますが、保育士としてのキャリアは経験加算として基本給に上乗せされることが多く、また年齢によって差をつけている法人は少ない傾向にあります。
通常はひとつの認可保育園などで長期間勤務すれば、自然と基本給のベースが上がっていきます。ただし、加算額など賃金規定は法人によってさまざまで、しっかりとした基準がない法人も存在します。
年齢別の平均年収を見てみましょう。
保育士の年齢・性別別年収比較
年齢 | 女性(単位:万円) | 男性(単位:万円) |
---|---|---|
20〜24歳 | 257.37 | 260.48 |
25〜29歳 | 293.96 | 317.14 |
30〜34歳 | 306.29 | 365.34 |
35〜39歳 | 326.92 | 462.57 |
40〜44歳 | 351.89 | 547.08 |
45〜49歳 | 347.53 | — |
50〜54歳 | 365.35 | 495.53 |
55〜59歳 | 409.80 | 487.50 |
60〜64歳 | 420.58 | 377.18 |
65〜69歳 | 434.24 | 878.25 |
厚生労働省 平成27年「第3回保育士等確保対策検討会 保育士等に関する関係資料」
出典:平成26年賃金構造基本統計調査(厚生労働省)
経験を5年以上積めば役職に就くことも多くなるので、経験4年以下の24歳以下と25歳以上を比較すると、女性保育士の場合年収ベースで40万円、男性保育士の場合で60万円近くの開きがあることがわかります。
また、女性保育士の場合、子育てを終えて復職というケースも多いため、45才〜49才の平均年収のように、前の年代よりも年収が下がるというパターンもあります。
65歳以上の場合は調査対象に保育施設の実質的な経営者も含まれることから、とくに男性保育士では平均年収が高くなっています。
役職によって異なる
一般企業と同様、保育園の給料も役職によって差があります。変動する内容は、主に基本給と主任やリーダーなどの役職手当です。
基本給のベースは役職ごとに規程を設けている園も多く、役職が上がるタイミングで一気に給料が上がる場合もあります。
役職手当は役職の種類によって金額が設定されているケースが多く、通常リーダー、主任、副園長、園長などの役職の順で手当の金額が上がります。
内閣府の「平成29年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果について」によると、役職別の保育士の給料は下記のとおりです。
公立保育園
職種 | 常勤 | |
---|---|---|
平均勤続年数(年) | 平均給与(円) | |
施設長 | 29.8 | 594,465 |
主任保育士 | 22.4 | 518,548 |
保育士 | 8.7 | 279,797 |
職種 | 非常勤 | |
---|---|---|
平均勤続年数(年) | 平均給与(円) | |
施設長 | 13.9 | 303,699 |
主任保育士 | 4.3 | 389,316 |
保育士 | 6.4 | 172,980 |
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私立保育園
職種 | 常勤 | |
---|---|---|
平均勤続年数(年) | 平均給与(円) | |
施設長 | 23.1 | 528,826 |
主任保育士 | 19.6 | 397,212 |
保育士 | 8.8 | 262,158 |
職種 | 非常勤 | |
---|---|---|
平均勤続年数(年) | 平均給与(円) | |
施設長 | 4.8 | 203,618 |
主任保育士 | 7.8 | 171,373 |
保育士 | 6.7 | 169,091 |
出典:平成29年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査集計結果について
このように主任と一般保育士では差があることがわかります。
また、2017年よりスタートした保育士のキャリアアップと処遇改善制度により、副主任保育士や専門リーダー・職務分野別リーダーの3つの新たな役職が設置され、より保育士のキャリアが多様になりました。
副主任や専門リーダーになると40,000円、職務分野別リーダーになると5,000円の手当が加算されます。
施設形態でも大きく異なる!
保育園には私立・公立の「認可保育園」のほかにも、「認定こども園」「事業所内保育」「小規模施設」などさまざまな形態があり、保育園の形態によっても保育士の給料には違いがあります。
施設形態で給料に差が出る理由のひとつが運営費の相違です。
保育士の給料の元となる保育園の運営費は、保護者から徴収する利用料や国や自治体からの補助金などでまかなわれていますが、その補助金額は保育園の形態や地域により差があります。
一般的に待機児童が多い地域の認可保育園は多く、認可外託児所は低めの傾向にあります。また認可保育園の場合、同じ地域にあり定員規模が同じような規模の保育園場合は基本的に運営費は同等です。
また、施設形態で給料に違いが出るもうひとつの理由が、運営費のなかからどれだけ・どのように人件費に当ててあてているか、という法人ごとの考え方の違いです。
たとえば職員の残業削減や有給取得など、職員一人ひとりの負担を減らしたいと考えている場合は、当然その分職員が多く在籍し一人当たりの給与が少なめになります。
逆に職員体制をギリギリで回しているような場合は、業務負担は高めですが給料は高めに設定されていることが多くなります。
一般的には自治体の補助が手厚い公立保育園や認定こども園・認可保育園・病院内保育の給料が比較的高めで、補助のない認可外保育園などがやや低めであると言えるでしょう。
ただし認可外保育園や私立保育園の待遇は園によるところが大きく、母体となる組織がしっかりした企業や団体であれば、給料も高めです。
また認可保育園でも小規模の方が役職に就きやすく、その分先に述べた役職手当の関係もあり、比較的給与が高くなる傾向にあります。
保育士で給与をアップするためにはどうすればいい?
かわいい子どもに囲まれて、やりがいのある保育士の仕事。「仕事は大好きだけど、できればもっとお給料が欲しい」と思っている保育士の方も多いのではないでしょうか。
保育士として、給料をアップするための方法をみていきましょう。
国が後押しする保育士の給与引き上げ対策
2019年10月より保育園無償化がスタートし、また「老後のため年金のほかに2,000万円の貯蓄が必要」などライフプランの自己防衛方法が連日のように報道されています。
共働き世帯は増えていくことが予測され、今後保育園のニーズはますます高まっていくでしょう。
このような状況下で、かねてからの保育士不足により保育士の待遇が問題視され、2013年から「保育士処遇改善等加算」がスタートしました。
これは国から保育園への支給補助金を増やすことで保育士の給料を引き上げるもので、その額は年々増額されています。
またキャリアによる給与の差でも述べたとおり、本制度ではこれまで園長などの施設長や主任以外あまり役職がなかった保育士の仕事に、所定の研修を受講した7年以上のキャリアがある保育士を対象とした「副主任」「専門リーダー」など新たな役職が設置されています。
この新設された役職に就くことで、一人あたり40,000円の給与加算があります。
このほかにも2017年に打ち出された全保育士の給与を2%引き上げる施策や、2019年10月から増税される消費税を鑑みた保育士・幼稚園教諭の処遇改善策「2兆円パッケージ」が予定されています。
このように、今後も国を挙げた保育士の待遇改善が進んでいくことが見込まれます。
保育士の給与引き上げが行なわれる理由
全国保育士協議会の平成27年「保育士等における現状」によると、保育士の離職率は約10%。
また職場での不満は「給与・賞与等の改善(59.0%)」 「職員数の増員(40.4%)」「事務・雑務の軽減(34.9%)」「未消化(有給等)休暇の改善」(31.5%)」など、圧倒的に労働条件や職場への不満が多いことがわかります。
不足している保育士を増やし定着させるためにはこれらを改善していく必要があり、そのために保育士の給与引き上げも各施策がおこなわれています。
国によって保育士全体の待遇が見直されているなかで、給料をアップさせるために大切なことは「勤務先選び」と「ひとつの保育園でキャリアアップを図る」ことです。
公立・私立、認可・認可外など施設形態により給与が異なるほか、東京では保育士に独自の加算手当があるなど保育園の所在地によってもベースの給料や昇給・手当の仕組みに違いがあります。
これらの違いをよく理解した上で1か所の保育園でキャリアを積み、主任やリーダーなどの役職に就くことが給料アップに有効だと言えるでしょう。
具体的には何をすればよい?
ここまで確認した内容を元に、具体的には何をすればよいのか考えてみましょう。
園長や上司に給与の相談をする
長年貢献しているのに、ずっと昇給がない。給与引き上げ対策があるはずなのに、給与が変わらない。
不満を持ったままお仕事を続けるのは、辛いものです。そんなときは、自分の想いを信頼できる園長や上司に伝えてみましょう。
「今年は変わらないけれど、来年から給与が上がる予定」「〇〇の業務も担当すれば昇進の可能性が高いので、給与アップにつながる」など、あなたが知らない情報を教えてくれるかもしれません。
もし良い情報を教えてもらえなくても、上層部の対応を見て「今後もここに勤めていけるのか」判断する材料になるでしょう。
足元の仕事をおろそかにせず、昇進を目指す
昇進によって給与アップを目指すためには、あなた自身が昇進に値する保育士になる必要があります。
主任を目指す人は、主任業務を行なえるだけのスキルを習得しなければなりません。園長を目指す人は、保育士としての高いスキルの他に、園長にふさわしい人間性を備える必要があります。
千里の道も一歩よりという言葉がありますが、毎日の仕事をおろそかにせず、着実に実力と人間力を高めていきましょう。
給与が高い職場に転職する
今の職場はどうにも事態が変わらなくて、長く勤めるのには値しないという場合は、残念ですが見切りをつけることも必要です。保育士向けの転職サイトなどを使い、給与に着目して求人を探しましょう。
ただし!
「転職1年目は高給与で、その後の昇給が雀の涙な求人」と「転職1年目は普通で、その後の昇給が充実している求人」、この違いには気を付けてください。長く勤めれば勤めるほど、「転職1年目は普通で、その後の昇給が充実している求人」が結果的に高給与になります。
もっとも、昇給の情報はなかなか表に出てきません。求人情報に昇給の記載があっても、実際の金額は昇給するまでわからないことも多いでしょう。
そのため、転職先の園を選ぶときは、その園について詳しい情報を持っている人材会社や派遣会社に相談しながら進めていくことをお勧めします。
保育士が不足している地域に転居する
もし転職を考えるのであれば、併せて転居も選択肢に入れましょう。
保育士が特に不足しているのは主に都市部ですが、都市部はもともと給与水準が高いうえ、住居費用などの手当が加算される場合があります。
もし基本給が同じでも、手当の分だけ自由に使えるお金が増えるので、給与アップになります。
満足度が上がる働き方に変える
「サービス残業や仕事の持ち帰りが当たり前の働き方」から「毎日定時帰宅で仕事の持ち帰りがない働き方」に変えると、何が起こるでしょうか?
「200時間働いて給与が30万円」が「160時間働いて給与が30万円」に変われば、1時間当たりの給与が上がります。
あなたの苦手な書類作業が担当業務からなくなると、あなたはどう感じるでしょうか?
同じ給与でも、その価値が上がります。
働き方を変えると、賃上げと同じくらいの満足度が得られるかもしれません。今の働き方に拘りすぎず、自分の生活を広い視野で見直してみましょう。
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やりがいも待遇も納得したうえで「保育士」として働ける環境をさがす
数ある職種のなかから、あなたはどうして「保育士」を選んだのでしょう。それはきっと、保育士の仕事に「あこがれや魅力」を感じたからではないでしょうか。
どんな仕事にも、つらいことや本来望まないことが含まれることもあるでしょう。仕事のつらさや給与が原因で、保育士の仕事をあきらめるのは残念なことです。
現在保育士が活躍するフィールドは多岐にわたります。保育士の資格を活かし、自分のやりたいことや目指す保育に近い方針を掲げる組織に転職する、という選択肢も考えられます。
公立保育園のほうがより待遇がいいイメージがありますが、私立保育園にも独自の取り組みを行なっている園もあり一概には言えません。
また、私立保育園の場合には、独特な保育方針を掲げている園もあり、自分の考えとマッチした園を見つけることができれば、より満足した働き方ができる可能性もあります。
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監修者 PROFILE

2006年にテンダーラビングケアサービス入社し、保育の人材サービスに従事。
保育士の転職サポートを重ね、面談すること数百人、訪問した保育園数は500を超える。認可保育園の立ち上げにも関わるなど、保育業界における経験は多岐に渡る。現在は責任者として10,000名以上の登録スタッフのサポートを続け、豊富な経験をもとに自社転職セミナーにも登壇している。
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