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#保育士の働き方

作成日 2020/01/11

更新日 2020/01/11

保育士が復帰するときのポイントとは?復職への不安を解消!

笑顔で指差しポーズをする女性

一度、保育の現場を離れたけれど、また保育士として働きたいという人のなかには、「また以前と同じように働けるだろうか」と職場復帰に不安を抱えているケースが多く見られます。

今回は、保育業界の現状を知り、復帰する際に気をつけたいポイントを整理することで、ブランクのある保育士が安心して職場復帰できる方法を確認しましょう。

目次

保育士の職場復帰・復職の現状を知ろう

桜に向かって両手を広げるスーツの女性

保育職場への復帰を考えている人にとって、実際に保育士の需要があるのかどうかはひじょうに気になる問題です。まずは現在の保育士を取り巻く状況についておさらいしましょう。

保育士の復帰・復職の需要は増えている

今、世間で大きな話題になっているのが待機児童問題です。待機児童問題の原因は、子どもたちを預かる「施設がたりない」こと以上に、保育園で働いてくれる「保育士がたりない」ことにあると考えられています。

保育士不足の原因は、保育士資格を持つ人が少ないというよりは、保育士資格を持っているけれど保育の現場で働いていない、いわゆる「潜在保育士」が多いことです。そこで現在、政府や地方自治体が主導する形で、潜在保育士の復帰・復職を後押しする政策が繰り広げられています。

厚生労働省は平成27年に保育士の処遇改善などに積極的に取り組む「保育士確保プラン」を公表しました。さらに2020年度末までにおよそ32万人の児童を保育するため「子育て安心プラン」を打ち出し、保育士の確保に力を入れています。

また内閣府は、子ども・子育て支援新制度を創設し、令和元年10月より「幼児教育・保育の無償化」を実施しました。「必要とするすべての家庭が利用」できる子育て支援制度を現実のものにするためには、これまで以上に保育士の確保が求められるのです。

そのため、内閣府の「新しい経済政策パッケージ」では、おなじく令和元年10月から始まった消費税率アップにともなう増収分について、一部を保育士の処遇改善にあてる方針であると明記しています。

このような国の方針を受けて、各地方自治体も独自に取り組みを強化し始めました。東京都は、「おかえり保育士」と銘打ったガイドブックを発行し、潜在保育士の職場復帰をサポートする制度をわかりやすく紹介しています。

大阪府でも「大阪府保育士・保育所支援センター」を開設し、潜在保育士の現場への復帰を促しています。このように、日本では国をあげて、ブランクのある保育士の職場復帰を応援しています。

保育現場に復帰したい保育士は多い

野村総合研究所が、平成30年に7,200人以上の保育士に対して行なったアンケートによると、保育士の資格保有者のうち67.1%が保育現場で働いていないという結果が出ました。

けれども、同じ調査のなかで、現在働いていない保育士のうち、60.5%が今後保育士として働いてみたいと答えたのです。そしてその理由として、「子どもと接することが好きだから」と回答した人が72.5%にものぼりました。

このことから、今は保育士として働いていないものの、いつかはもう一度子どもにかかわる現場に復帰したいと望んでいる人が多いということがわかります。

保育士の復帰・復職を妨げている要因は?

それなのに、実際に保育士として職場復帰する人が大幅に不足しているのはどうしてなのでしょうか。

厚生労働省が発表している「第3回保育士等確保対策検討会」の「保育士等に関する関係資料」には、「保育士の仕事に再就職する際に課題となっている(なった)こと」についてのアンケート結果が記載されています。

それによると、上位から順に、「子育てや家庭との両立」「労働条件、賃金、待遇」「健康、体力、気力」「仕事の負担、責任が大きい」「職場環境、人間関係」と続いています。
それぞれの理由について具体的に考えてみましょう。

子育てや家庭との両立

保育士をいったん離れた理由のひとつとしてよく挙げられるのが、結婚や出産などプライベートの環境の変化です。そのため、職場復帰にあたっても、公私のバランスがとれるかどうかが心配になるのは当然でしょう。

労働条件、賃金、待遇

保育士の賃金は少しずつ上がってきているものの、まだほかの職種に比べると低い水準にあるのが現状です。

平成28年賃金構造基本統計調査によると全職種の「きまって支給する現金給与額」が33.37万円であるのに対し、保育士は22.33万円と10万円以上の差が生じています。

健康、体力、気力

活発に動きまわる子どもたちと全力で向き合う保育士の仕事は、体力面でも負担が大きいものです。保育士の職業病ともいわれる腰痛や肩こりなども、年齢を重ねるごとに不安が増大するでしょう。

仕事の負担、責任が大きい

保育士の仕事は子どもの命を預かる重大なものです。たとえブランクがあっても、保育の現場に出れば、その日からすぐに大きな責任を担います。

子どもが好きだからこそ、生半可な気持ちでは復帰できないと考えるのも無理はありません。

職場環境、人間関係

ブランクがある保育士が職場に復帰すると、同僚や先輩保育士が自分より年下であることがよくあります。若い保育士のなかにうまくなじめるか、良好な人間関係を築けるかなど不安を感じる人が多いでしょう。

保育士の復帰・復職のメリット

ワークライフバランス

さまざまな不安が伴う保育士への復帰ですが、メリットもたくさんあります。ブランクのある保育士が復職することは、本人と保育園側の双方にメリットがあり、さらには子どもたちや保護者のためにもよいことが多いのです。

即戦力として期待される

保育園にとって、新卒の保育士の育成はもちろん大切な仕事です。けれども、保育士が大幅に不足している保育業界の現状を考えると、新卒保育士を教育するために人員を割くのは現実的に厳しい状況だといえます。

その点、現場経験のある保育士は、即戦力として期待できる貴重な存在です。たとえブランクがあっても、一度現場で働いたことがある保育士なら、基本的な仕事や基礎となる動きは多少なりとも覚えていると期待されているのです。

また、ある程度年齢を重ねた保育士のほうが保護者に安心感を与えられるというメリットがあります。

保護者の立場から見て若い保育士よりも、同世代、もしくは年齢が上で育児経験や社会経験が豊富な復職保育士からのアドバイスのほうが信頼を得やすいものです。

希望にそった好待遇で働ける

政府や地方自治体の後押しを受け、今の保育業界は売り手市場です。以前よりも好条件で働ける可能性が高いでしょう。

賃金もいまだ途上段階とはいえ、確実に上がっています。平成25年には310万円だった保育士の平均年収が、平成30年には358万円と大幅に上昇しているのです。今後もしばらくはこの傾向が続くでしょう。

また、保育士の仕事ではほぼ避けられなかった残業についても意識改革が進められています。厚生労働省は、保育士の業務を助ける保育補助者の導入や、ICT(情報通信技術)利用の推進を積極的に支援しているのです。

さらに、働き方についても、正社員だけでなく、パートや派遣など多岐にわたります。早朝保育や延長保育、休日保育のない勤務形態での保育士の募集も増えてきました。

野村総合研究所が平成30年に行なった調査では、潜在保育士のうち86%が配偶者を持ち、50%以上の人が小学生以下の子どもを持っています。

家事や育児などプライベートとの両立は、保育士復帰を考えるうえで避けては通れない問題となっているのです。

同じアンケートのなかで、潜在保育士に「保育士として働く上で最も重要だと考えること」について尋ねたところ、64.9%の人たちが「金銭的報酬が高いこと」以外の項目を重視していると答えました。

そして、そのうちの半数以上にあたる54.2%の人が、「勤務時間や勤務日など希望に合った働き方で働き始めること」を希望したのです。

このような点を考慮しても、多くの潜在保育士の復職が求められる今こそ、自分自身のライフスタイルやワークライフバランスに合わせて、好条件で保育士に復帰するチャンスだと言えるでしょう。

保育士として復帰することで社会に貢献できる

保育士として社会に復帰することは、待機児童を抱え途方に暮れているたくさんの共働き家庭やシングル家庭を救うことにつながります。

女性の社会進出を促しつつ子育て支援をすることで、待機児童問題だけでなく少子化対策にも貢献できるのです。「社会に求められて働く存在」として、誇りを持って保育士の仕事に復職できるでしょう。

保育士が復帰・復職する時のポイント

幼児教育のイメージ

ブランクのある保育士が現場に復帰するためには、いくつかのポイントと注意点があります。気持ちよく働き始めるためにも、しっかりと頭に入れておきましょう。

今までの経験をしっかりとアピール

ブランクがあるとはいえ、保育士としてのキャリアは再就職への大きな財産です。面接でも、今までどんな経験を積んできたのか、しっかりとアピールしましょう。

しばらく現場を離れていると、忘れていることやできないことばかりが気になるものですが、保育士としてのスキル、得意なこと、クラス担任や後輩育成の実績など、詳細を説明します。

ブランクのある保育士の場合、以前の職場を離れた理由や、保育士をやめていた理由はかならず面接で尋ねられるでしょう。

仕事がいやになった、人間関係に疲れたなど原因はさまざまですが、ネガティブなことを並べるのは得策ではありません。

そのような退職理由があったにもかかわらず、やはりもう一度子どもたちとかかわりたいと思ったポジティブな熱意をアピールすることがポイントです。

他業種では、結婚や出産・育児のために仕事を離れた場合、再就職が不利になる業種もありますが、保育士の場合は、自身の育児経験を強みにできます。

子育てで悩んだからこそ、保護者の相談に親身に対応できるというメリットを伝えましょう。

また、保育士とはまったく異なる仕事に従事していた場合も、けっしてその経験は無駄にはなりません。保育園を利用する保護者のほとんどは、保育士以外の仕事をしているからです。

ブランクのあいだに他業種の仕事を経験したことで、かえって視野が広がり、保護者の気持ちに寄り添える保育士に成長していることでしょう。それは、保育士復帰のための面接において、最大のアピール材料なのです。

かんたんに妥協しない

第一希望以外の保育園に合格したものの、本心から納得していないというとき、また一から履歴書や職務経歴書を書くのも面倒で「希望とはすこし違うけれど、このあたりで我慢しようか」と思うこともあるでしょう。

けれども、復帰を焦るあまりかんたんに妥協してはいけません。

保育園のなかには、残念ながら離職率が高い園も存在します。せっかく復帰が決まっても、また辞めることになってしまっては台無しです。

特に、以下のような点がないかは注意してみるとよいでしょう。

  • 何らかの理由で、雇った人が長続きしていない
  • 待遇面や給料面で提示している内容と相違がある
  • 園児の数と職員数が釣り合っておらず、保育士一人あたりの負担が大きい
  • 電話応対が横柄な態度であったり、保育士の会話がギスギスしている
  • 所属する保育士の年代(新人や若手が担任を持っている。ベテランしかいない)

これらのことは、保育園の求人票やホームページからある程度わかる場合があります。たとえば、新設、規模の拡張といった明確な理由がないのに、毎月のように募集を出し続けている園には注意が必要です。

賃金や勤務時間、勤務形態などわからないことがあれば、見学や面接の際にしっかり質問し、自分に合った保育園かどうか吟味しましょう。

なお、人材紹介サービスを利用するとホームページに載っていない保育園の情報を持っていたり、自分では聞きづらい就労条件に関する情報などを事前に確認してもらうことができます。

「わたしの保育」を運営するテンダーラビングケアサービスは、保育の分野で人材紹介サービスを20年以上続けており、転職エージェントとして保育士の皆様のご就業をサポートしています。

わたしたちは長く保育事業を行なってきた中で、常に現場主義を徹底してきました。長いお付き合いだからこそわたしたちが知っている園の情報は、復職前に知っておきたいことがたくさん含まれるはず。

保育の現場が初めての方や、ブランクのある方向けに保育の無料研修もご用意していますので、ぜひご利用ください。

なお、以前の職場でいやだった経験、離職原因になったことなど、保育士として働くうえで譲れない条件は、些細なことでも確認しクリアにしておくことが重要です。そうすることで、転職後のミスマッチを防ぐことができるでしょう。

スキルアップ講座に参加する

基本的な仕事は覚えているとはいえ、ブランクが長いと保育士としての勘が鈍っているのではないかと不安になるのも事実です。また、離職しているあいだに保育の常識や制度に大きな変化が起きていることもあります。

たとえば1995年に当時の厚生省が「改定・離乳の基本」として公表した資料によると、離乳の完了期は「通常生後13か月を中心とした12~15か月ころである」とされていました。

けれども、厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」では、離乳完了期は「生後 12 か月から 18 か月頃である」と変わっています。

これ以外にも、昼寝の必要性の考え方、トイレトレーニングの進め方などについても、従来の常識が通用しないことがあります。学んだ時期や働いていたタイミングによっては、昨今の基準とずれている可能性があるのです。

保育士として働く以上、とくに安全、衛生面に関する変更については、子どもたちの生命に直結する問題のため必ず知っておく必要があります。保育士復帰を前に、ぜひともスキルアップ講座に参加し、古い知識の更新をしておきましょう。

「わたしの保育」を運営しているテンダーラビングケアサービスでも、さまざまなスキルアップ講座を開催しています。ぜひ自分にあった講座を見つけ、積極的にご参加ください。

手遊びや歌にも流行があります。スキルアップ講座を利用し、新しいレパートリーを増やすことは自信にもつながるでしょう。つねに学び続ける姿勢を見せることで、面接でも好印象を与えられます。

体調管理を徹底し生活リズムを整える

ブランクのある保育士がもう一度保育の現場に復帰する場合は、体調管理に注意を払わなければなりません。自分ではそれほど変わっていないつもりでも、以前働いていたころよりは年齢を重ねています。

以前と同じように動いていても、体力や回復力が落ちていれば体への負担がおおきくなり、疲労はどんどん蓄積されるでしょう。

せっかくよい保育園に巡り会い職場復帰をしても、腰痛や肩こりが悪化すると働き続けることができません。年齢をつねに考え、ストレッチをするだけでも体への負担は違ってきます。

ブランクのあいだ仕事をしていなかった人は、早寝早起きの習慣が崩れてしまっているケースがあります。不規則な生活は、万病の元です。睡眠時間をじゅうぶんに確保し、忙しくてもかならず3食食べるように努めます。

保育園や勤務形態によっては、早番・遅番にも対応しなければなりません。じょじょに体を慣らし、自分なりの生活リズムをつかむことも大切です。

家庭に幼い子どもがいる場合は、保育園の病気を家庭に持ち込まない、また、自分の子どもの病気を園児にうつさないことを心がけます。自分が病気の媒体にならないよう細心の注意を払いましょう。

職場でも家庭でも若いころのような無理はせず、体力的に厳しいところは周囲に甘えるようにすることが大切な場合もあります。仕事と家庭の両立のためにも、健康管理を徹底しましょう。

人間関係に気を配る

保育士として復帰したときに配慮したいのが保育士同士の人間関係です。とくにブランクの長い保育士は、先輩保育士や主任保育士、さらには園長より年上の場合があります。

相手に気を遣わせることがないよう、年齢による分け隔てなく振る舞いましょう。年下の保育士に対しても、教えてもらうときは敬意を払い、感謝の気持ちを忘れずていねいに伝えます。

誤りを指摘された場合にも、プライドのせいで頑固になってはいけません。すなおに謝罪し、同じ失敗を繰り返さないよう反省することが、年齢に関係なく保育士としての成長を続ける秘訣なのです。

柔軟な心と真摯な対応、さらに気持ちのよい笑顔を忘れなければ、人間関係での苦労はおのずと減ってきます。ストレスのない職場環境を維持するためにも、礼節ある態度で周囲の信頼を獲得しましょう。

「保育士証」を確認する

ブランクのある保育士がひさしぶりに職場復帰する際、意外と見落としがちなのが、「保育士証」です。かつては、「保育士資格証明書」もしくは「保母資格証明書」を保有していれば、とくに手続きは不要で「保育士」を名乗れました。

けれども、平成15年の児童福祉法の改正で、同法第18条の18第1項の規定により、「保育士」という名称を用い、「保育士」として仕事をするためには、かならず都道府県が備える「保育士登録簿」に登録しなければならなくなったのです。

平成15年からの3年間は経過措置があったため、もし働いていたのが平成18年以前の場合は保育士登録がなされていない可能性があります。念のため、手元に都道府県知事の名前が書かれた「保育士証」があるか確認しておきましょう。

まだ保育士登録がすんでいない、あるいは登録状況がわからない場合は、都道府県知事委託の保育士登録機関である「登録事務処理センター」に問い合わせる必要があります。

なお、一度登録した「保育士証」については更新の必要はありませんが、氏名や本籍地に変更が生じた場合は、書き換えの手続きをとらなければなりません。この場合も、「登録事務処理センター」に連絡しましょう。

やりがいのある保育士として職場復帰を目指そう

託児所に赤ちゃんをあずけている写真

保育士資格を取得したときのことを覚えているでしょうか。努力の結果として夢が叶い、「大好きな子どもたちのために働ける」ととても嬉しく誇らしく感じたはずです。

一度現場を離れても、そのときの思いは今も変わらず自分自身の心に刻みこまれていることでしょう。

保育士の仕事は、子どもたちの未来をはぐくむと同時に、女性の社会進出や待機児童問題の解消につながる、やりがいのあるものです。今、ブランクのある保育士の復帰が社会から熱望されています。

保育士となった日のことを思い出し、「誰かの支え」になれる保育士の仕事にもう一度チャレンジしてみましょう。


「わたしの保育」を運営するテンダーラビングケアサービスは、保育のお仕事専門の人材紹介会社として、多くの保育士さんの復帰をサポートしています。お仕事のご紹介だけでなく、無料の保育士向け研修もご用意しています。まずは、無料ご相談フォームからご相談ください。


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監修者 PROFILE

コラム監修者 和氣 タイ子 Waki Taiko
都内の認可保育園にて、園長経験6年、保育経験延べ30年のベテラン保育士。
当社で園長職を勤めたのち、当社運営の保育施設の総合管理を担当。現在は研修など保育士の人材育成に注力している。

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